チューリヒの試写会 Pt.1

スイス、ヴィンタートゥールで開催されたプレミア試写会「Negative:Nothing」は大成功に終わり、その後映画は我々の地元であるチューリッヒでも上映される事となった。今回のイベントには映画に個人で協賛頂いたマイクロスポンサーの方々を招待させて頂いていたので特に楽しみにしていた。会場である映画館シネマ•アバトン の210人収容のホールには満席御礼以上の人々に足を運んで頂いた。

その観客の中には主人公であるトーマス・コーラも顔を並べており、前回のヴィンタートゥーアでの試写会に引き続き、2度目に映画を目にしたこの日、彼は「先週の金曜日からこのドキュメンタリー映画は私のお気に入り映画ナンバーワンにランクインしました」と喜んで司会者、マリア・ロドリゲス氏のインタビューに答えていた。

我々監督にとって、この試写会は忘れられないものとなった。ヴィンタートゥールの試写会では一番前の列に座っていたのだが、チューリッヒの試写会では席を何列か後ろにとり、映画を観客として間近に体感する事ができた。

所狭しと席が並べられた劇場内はどこかコンサートかのような雰囲気に包まれていた。観客の反応はとても良く、75分の間、笑ったり、泣いたり、劇場が一体となって映画を心で感じてもらっていると感じた。こういう瞬間に何ヶ月も制作を頑張って良かったと心から思うものだ。ヴィンタートゥールとチューリヒでの試写会の成功は今まさに日本での試写会の後押しとなっている。